不動産担保融資と証券化
不動産の証券化という言葉を、聞いたことがありますか。
これは不動産担保融資と似ている所があるのですが、不動産証券化とは、土地を有効に活用する手法の1つといわれています。
基本的に、土地や建物といった不動産は、持ち運びをすることもできないし、移動させることもできません。
こういう条件の不動産を、持ち運び可能な証券に置き換えることを、不動産の証券化といいます。
不動産を証券化することによって、1つの不動産を多数の証券に分割することが出来るようになります。
これはつまり、単価の安い権利を多くの人が所有できるようになるということを意味していて、不動産担保融資のように資金調達がしやすくなるということが言えます。
いってみれば、株式や国債などのように不動産を持つというイメージでしょうか。
株式なら、ある会社の株主となることで会社の一部が自分の出資したお金ということになります。
国債なら、国の費用の一部を自分が出資しているということになります。
不動産の証券化ということは、ある不動産について、その一部は自分が出資したお金で成り立っていると考えることが出来るとでもいえるでしょうか。
つまり、不動産を持っているということで信頼や安心感を相手に与えることができ、資金調達をすることが容易になるのです。
非常に不動産担保融資の考え方と似ていますよね。
不動産担保融資と細分化
不動産の証券化や不動産担保融資が始まったのは、バブルの崩壊が大きく影響しています。
バブル経済の時は、不動産の価格は上昇の一途をたどっていて、銀行も不動産担保融資を積極的に行なったりしていました。
しかしバブル経済がはじけた後は地価が下落し続けたため、不動産を所有していても、銀行からの融資がなかなかしてもらえないという状況に陥ってしまいました。
つまり、不動産を所有していても資金を調達することが出来ないから、持っている不動産を有効活用させることが出来なくなってしまったのです。
そのため、土地を持っている企業などでは、銀行の融資をあてにするのではなく、資金調達源として一般市場を求めざるを得なくなってしまったのです。
そこで、価値は大きいものの細分化することが出来ない不動産というものを、いかにして一般市場からの資金を調達できるように、投資家が投資しやすい環境にできるかということを考えた結果、不動産の証券化、つまり不動産の細分化が出来なければならないということになりました。
2000年(平成12年)には、アメリカの不動産証券などを参考に、「資産の流動化に関する法律(資産流動化法)」や「投資信託及び投資法人に関する法律(投信法)」の改正が行われて、これによって日本でも不動産の証券化が実際に開始されるに至りました。